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エルグランデ

2014/09/12
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エルグランデ。

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4人プレイの様子。薄い色合いのボードにカラフルな騎士駒が配置され賑やかな盤面。


【どんなゲームなの?】
エルグランデはヴォルフガング・クラマーとリヒャルト・ウルリッヒの共作の陣取りボードゲームの名作です。1996年ドイツゲーム大賞受賞作品。

中世スペインを舞台に王をも凌ぐ真の実力者を目指すゲームです。

このゲームのボードには、塔を含めて10のエリアが登場します。この10のエリアに対して駒(騎士)を効率良く配置し、勝利点を稼ぐゲームです。

このゲームはいろいろ要素がありますが、まずプレイヤーが把握せねばならないのは「騎士駒の動き」です。

騎士駒は取りあえず「ストック」にいます。このストックからプレイヤーのすぐそばまで呼び寄せられます。そこが「手元」です。そして手元の騎士がボード上に登場するのです。

ストック → 手元 → ボード上



このゲームに入っているカードに「パワーカード」と「アクションカード」がありますが、これは全く異なるカードなのでこの2種類のカードの違いをしっかり理解せねばなりません。パワーカードは小さい長方形のカードで、アクションカードは正方形の形をしたカードです。

まず、プレイヤーは時計回りの順番でパワーカードを1枚ずつプレイします。この時、前のプレイヤーが出したものと同じ数値のパワーカードは出せなくなりますので、全プレイヤーのパワーカードが出揃うと全て異なる値になっているはずです。

そして、パワーカードの数値の順にしたがって順番が回ってきます。つまりパワーカードで順番の競りをしていたのです。早い順番が欲しければ大きい値のカード、そうでなければ小さい値のカードが良いでしょう。

順番になったらまず、パワーカードに書かれている騎士の数だけ、駒をストックから手元に持ってきます。パワーカードには持ってこれる騎士数と言う情報も描かれており、これも重要です!数値の低いカードの方がよりたくさんの騎士を手元へ呼べるのです。ストックにいても意味がない。ボードへ送り込むにはまず手元、なんです。手元の騎士を適切なタイミングで増やすことも重要です。

騎士を手元に持ってきたらやることは、アクションカードを選ぶことです。アクションカードには二つの情報が書かれています。一つは手元からボード上へ移せる駒数。一つはアクションカードに書かれている特殊なアクションです。

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ドイツ語で書かれたアクション。アクションカードに日本語シールを貼るとグッと遊びやすさが増します。

私は、テキストの多い感じのゲームは大体は苦手です。しかしエルグランデは例外的に大好きなのです。ここのテキストの効果で自分を有利にしましょう!駒を動かす、臨時の得点計算をするなど、さまざまな内容のアクションが書いてあるので最善手を打ちたいですね。アクションカードに書かれているテキストを考えると、パワーカードの順番取りが重要です。

また、このゲームは何と言っても陣取りなのですが、陣取りをするための手段となる騎士駒をアクションカードに描かれている分だけ手元からボード上へ登場させることができます。この時、キング駒の置かれているエリアの隣のエリアのみが配置可能です。また、例外的にタワーへは王の位置に関わらず投入が可能です。このタワーも楽しいですね。タワーの中身は原則見えません。覚えていると少し有利です。

タワーは、決算のタイミングで内部の騎士が各地へ散ります。この行き先を決めるのが秘密ディスクです。
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秘密ディスク。

秘密ディスクで塔内の騎士駒の行き先が同時に定まります。そしてゲーム進行表(ボード左の方にあります)に沿って得点計算をします。

この得点計算はタワーを含めた10のエリアで行い、エリアごとに見て勢力の順位により得点が入るのです。

3回ラウンドを行うと決算になり、決算を3回行うとゲームが終わりになります。ゲーム終了時に得点をもっとも得ていると勝利になります。


【面白さのポイント】
エルグランデは基本になる部分はシンプルですけど、それでもやはり難易度が高いゲームです。難易度が高くなっている主な要因はたくさん入っているアクションカードです。私はこのゲームはもう何度もやっていますし説明書も読みこんでいるので、「エルグランデの世界」のことはかなり分かっているつもりですが、ゲームに慣れていないプレイヤー、あるいは難しいゲームが苦手なプレイヤーには勧めにくいゲームです。

しかし、基本の陣取りの部分がシンプルであればこそ、複雑な部分であるアクションカードの打ち合いの妙味が際立つのです。

また、多くの用具が入っており、多くのルールが詰め込まれたゲームでもあります。それらの一つ一つが無駄ではなく、勝利に近づくために意味のある要素になっています。「塔」、「秘密ディスク」、「移動式スコアボード」、「キング駒」、「大公駒」……要素が盛りだくさんで、それらにまつわるルールも当然あるので、やはりこのゲームは難易度が高いです。

難易度が高いですが、多くのプレイヤーに愛されている名作エルグランデ。歯応えのあるゲームに挑もうというプレイヤーのための最初のステップにエルグランデはいかがでしょうか。

04:45 これを遊ばず死ねるか! | コメント(0) | トラックバック(0)
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