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喧嘩読み経験から見えるボードゲームルールの書き方のポイント

2013/10/02
喧嘩読みとはガーデンゲームズ・樫尾忠英が行っている無料の校正・校閲サービスです。

詳しくは

http://gardengames.blog40.fc2.com/blog-category-22.html

をご覧ください。

喧嘩読み経験を通じてボードゲーム・カードゲームのルールをたくさん読んできました。また私はボードゲームランド管理人でもあります。

http://boardgameland.blog31.fc2.com/

ボードゲームランドを構築するにあたり数多くのゲームルールを読んできた経験があります。

さらにガーデンゲームズの創作活動を通じていくつものゲームのルールを書いてきました。

そういった経験から「ボードゲーム・カードゲームのルールの書き方のポイント」を書いてみようと思います。



まず、ルールの構成です。これは、ほぼ決まり切った書く順番があります。それに沿って書いていけば良いのです。多くのルールがそれに沿って書かれており、こういう構成に、皆慣れております。わざわざ逆らうと分かりにくくなる・・・・でしょう。多くのルールブックが同じような構成なのは、おそらくそれが分かりやすいからでしょう。逆らわない方が良いですよ。

ゲームタイトル、プレイ人数、推奨年齢、プレイ時間、ゲームデザイナー、イラストレター、
ゲームが表す世界の簡単な紹介、
ゲームの概要、ゲームの目標、
ゲーム用具、
ゲームの準備、
ゲームの進行(これがルールの本体です)、
ゲームのルールの例外事項、
ゲームの終了条件、ゲームの勝利条件、
奥付

大体はこんな感じです。「ラウンド」制だと当然ながらラウンド終了にまつわる処理なども書かねばなりません。

下手くそなインストで、その場でルールブックを読み始める、ということがあろうかと思います。ゲームのインストと説明書は全く別物です。説明書はインストのためのガイドブックではありません。説明書は、ルールを厳密に伝え、かつ、過不足なく簡潔に伝えることを目的にしています。

インストの場合は、実はあまり「厳密性」は重視されていません。インストは簡潔でもないです。同じことを繰り返し強調した方が良く伝わるのです。しかし大体の説明書は過不足なく伝えようとしていますから、繰り返し・反復をしない傾向があります。また、ゲームを開始するときに大事な「準備」についても説明書は丁寧に記述してありますが、そういったことはインストをする人が準備してから、さあルール説明開始 となるでしょうから、説明書で欠かせない「準備」はまるでインストには含まれないのが多くの場合です。

これは承知している人も多いでしょうが、初めて遊ぶゲームはインストのためのルールの予習をしておいた方が良いでしょう。



ルールを書くとき特に注意したいポイント

準備に抜けがないか?
ルールブック最初の方に書いてある重要事項に「ゲームの準備」があります。ゲームの準備では、ゲーム開始時にどのように準備するかが書かれているはずです。ここで、全てのゲーム用具について言及がなければなりません。ゲーム用具の項とゲーム準備の項を比べてみてください。放っておかれている用具がないでしょうか?

よくあるミス、カッコと句点
カッコと句点の位置はとてもミスが多い部分です。正しい例を挙げます。

カタンの開拓者たちはクラウス・トイバーの名作ボードゲームだ(1995年のドイツゲーム大賞受賞)。



文末に補足的にカッコを用いて、その後ろに句点を打つのが正しいのですが、

http://blogs.itmedia.co.jp/editech/2012/03/post-397f.html
http://ebloger.net/punctuation/

意外とこのミスをする人が多いです。

用語を統一しよう
ゲーム中の用語を説明書内で統一すべきです。エルグランデという私の大好きなゲームなんですが、説明書を読んでみると「ストック」・「リザーブ」という語が出てきました。よくよく調べてみるとどちらも同じ部分を指しているということが分かったのですが、わざわざ別表記になっていると、

「別物かな」

と思われても仕方ないです。混乱につながります。同じものを指す言葉なら統一すべきです。

また、一般的でない単語、ゲーム独特の単語・用語が登場する際は用語の意味するところ・用語の定義をはっきり書きましょう。

例外処理をしっかり書こう
ゲーム中にあまりないのですが、一度か二度程度(?)はあるかもしれない、「例外処理」についてきっちり記述しましょう。山札が尽きるとき、手札がなくなるとき、ストックのコマやお金が尽きるときなど。もしそうなってしまったら、そういう事態に至ったらどうするかを明瞭にしましょう。

処理の細かい記述も必要
カードを引くとき、山札から引くのか、山札の「上」から引くのか、プレイする札は表向きか裏向きか選べるのか。プレイするカード枚数は1枚か複数か。記述としてはほんのわずかな文量ながらも大事なポイントです。ここをしっかり書くと書かないとでは大きな違いです。

また、ゲーム途中の処理などでいささかわかりにくい場合もあるのですが、そういったケースでは例を用いる、図を用いるなどして読者・遊び手に伝わるように書きましょう。

喧嘩読みの前に
喧嘩読み依頼の前に、自分でしっかり何度も読み返してほしいです。単にディスプレイを眺めるだけでなく、プリントアウトして読み返すのも大事です。ディスプレイを眺めているだけでは気づかないミスも紙で見るとなぜか発見されることが結構あります。
自分で何度も読む、プリントアウトして読む。これで問題ないようでしたら喧嘩読みに頼みましょう。自分自身というのは間違いないと確信していますから、確信からはミスに気づきにくいのです。

また、喧嘩読みそのものも完璧ではないです。完璧ではない喧嘩読みですが、時間的猶予を持った喧嘩読みの方が、精度が上がります。忙しさ、慌ただしさよりも、時間的ゆとりの方が多くの実りにつながると私は思います。



最後に
これは大事なポイントですから書きますが、喧嘩読みを利用するか否かに関わらず、ルールブックを、遊び方を全然知らない人に読ませるべきです。私もそうですが、身近な人間のことごとくがテストプレイに動員されていることも多々あろうかとは思います。そういう場合こそ喧嘩読みの出番です。ルールブックが読みやすいか・わかりやすいかを試す機会がないといけません。もしルールブックが分かりにくいとなると遊ばれることも評価されることもなく、日の目を見ることなく終わってしまう恐れが大きいです。せっかく一生懸命作ったゲームの結末がそれで良いのでしょうか?

多くの人が説明書を書く、あるいはブログを書くなど文章を書くこと、それが公開されてしまうことが増加しているように思います。わかりやすい文章を書くテクニックは学習が可能ですのでしっかり勉強しましょう。
04:17 喧嘩読み | コメント(0) | トラックバック(0)
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